
「みまもりイル!」、ご存知でしょうか。認知症の方の捜索に使える、GPS入りの靴の中敷き(インソール)です。感心しながら調べていたら、開発しているのは一宮市の会社(株式会社イル)だと知って、思わず黒板に書いてしまいました。地元からこういう製品が出てくるの、嬉しいじゃないですか(≧∀≦)
「がんばって持たせる」を、設計で消した
認知症の見守りでいちばん難しいのは、実はGPSの性能ではありません。本人が端末を持って出かけてくれないことです。首から下げるのを嫌がる、ポケットに入れ忘れる——家族がどれだけ気をつけても、肝心の外出時に持っていなければ意味がない。
みまもりイル!の答えは「靴」でした。外に出るとき、人は必ず靴を履く。だから普段の靴の中敷きと入れ替えるだけのインソールにGPSとセンサーを仕込み、ご家族はアプリで位置や歩数、転倒の可能性まで確認できるようにした。本人の行動を1ミリも変えずに、道具の側が生活に潜り込む——この設計思想が見事です。
以前ビッグイシューの仕組みやまちあそび人生ゲームのときにも書きましたが、人の行動を変えるのは、呼びかけや根性ではなく仕組みです。「忘れないでね」と100回言うより、忘れようがない場所に仕込む。これは介護に限らず、会社の業務改善でもまったく同じ考え方が使えます。
一宮市の捜索支援サービスにも採用
さらにこのインソール、一宮市の「認知症高齢者捜索支援サービス」の選択肢として採用されていて、2026年7月から申込受付が始まっています(利用者負担は月額330円・詳細は市の案内をご確認ください)。地元のスタートアップの製品が、地元の行政サービスに載る。ご家族に心配な方がいらっしゃる一宮の方は、一度調べてみる価値があると思います。
\ 一宮で事業をされている方へ /
一宮から「仕組みで解決する」製品が生まれているのは、同じ一宮のIT屋として本当に励みになります。僕たちアントロワも、地元企業の困りごとを仕組みで解決するのが仕事です。一宮市でITの相談ができる窓口まとめもどうぞ。