「社長がいないと何も決まらない」「社員が指示待ちで困る」——経営者の集まりで、本当によく聞く悩みです。でも僕は、これを社員の性格の問題だと思ったことがありません。自分で判断できるかどうかは、性格ではなく「下地」の問題だからです。

今日の黒板に書いたとおり、社員が自分で判断できる会社は強い。社長の頭が空くし、お客様への対応は速くなるし、社員は仕事が面白くなる。いいことしかありません。では、その下地とは何か。僕は3つだと思っています。
判断できる会社の、3つの下地
① 判断材料(情報)が見えること
在庫がいくつあるか、今月の数字がどうか、あの案件がどこまで進んでいるか。情報が社長の頭の中にしかなければ、社員は聞くしかありません。「指示待ち」の正体は、たいてい「情報待ち」です。まずは仕事の流れの見える化から。誰でも今の状況が見える状態を作ると、「聞かなくても分かる」が始まります。
② 判断基準(ものさし)があること
情報が見えても、基準がなければ怖くて決められません。「◯円までの値引きは現場判断でOK」「この症状ならまず再起動、直らなければ連絡」——よくある場面の判断基準を明文化しておくと、社員は安心して決められます。ポイントは、完璧なマニュアルを目指さないこと。よく起きる場面から一枚ずつで十分です。
③ 判断の結果が共有されること
現場で起きたこと・決めたことが自然に集まる仕組みがあると、判断の精度は勝手に上がっていきます。LINEでヒヤリハットを報告する仕組みを紹介したときにも書きましたが、報告のハードルを下げるほど、会社全体が賢くなる。良い判断も悪い判断も、共有されれば全員の教材になります。
「下地づくり」こそ、ITの得意分野です
お気づきかもしれませんが、この3つはぜんぶITが得意なことです。情報の見える化、基準の共有、報告が集まる仕組み——どれも高価なシステムは要りません。今あるツールの組み合わせで作れることがほとんどです。
そしてこの下地は、「あの人が辞めたら回らない」問題の予防にもそのまま効きます。判断が人に張り付いている会社は、その人がいないと止まる。判断が仕組みに乗っている会社は、誰かが欠けても回る。同じ話なんです。
社員を変えようとする前に、下地を整える。そのITの部分は、僕たちが一番ワクワクしながらお手伝いできるところです(≧∀≦)