
IPA(情報処理推進機構)が毎年発表する「情報セキュリティ10大脅威2026」(組織編)では、1位「ランサム攻撃による被害」・2位「サプライチェーンや委託先を狙った攻撃」が4年連続のワンツー。そして今年は「AIの利用をめぐるサイバーリスク」が初めてランクインしました。
「ウイルスの話?難しそう…」と思わずに、少しだけお付き合いください。泥棒の手口を知らずに防犯対策はできません。まず「今どんな攻撃が流行っているか」を知ることが最大の防御です。この記事では、中小企業に特に関係の深い脅威と対策を絞って解説します。
1位:ランサム攻撃——データを人質に身代金を要求
パソコンのデータを勝手に暗号化して使えなくし、「戻してほしければ金を払え」と脅すウイルスです。中小企業の被害が多いのが特徴で、復旧には数百万円・数週間かかるケースも。
対策:「PCと切り離されたバックアップ」を持つこと。感染してもデータを戻せれば、身代金を払う必要がありません。復元テストのやり方はこちら。
2位:サプライチェーン攻撃——狙われるのは「取引先の中小企業」
セキュリティの堅い大企業を直接攻めず、その取引先である中小企業を踏み台にして侵入する手口です。「うちは小さいから狙われない」という油断こそが、攻撃者の狙い目。取引先に被害を広げれば、賠償や取引停止など会社の存続に関わります。
対策:基本の徹底です。パスワードの使い回し禁止・二要素認証・ソフトの更新。最低限の5項目はこちらの記事にまとめました。
初選出:AIの利用をめぐるサイバーリスク
AIを悪用した巧妙な詐欺メールや偽情報、そして自社でのAI利用時の情報漏洩(機密情報をAIに入力してしまう等)の両面のリスクです。AIを業務に使い始めた会社ほど要注意。社内AIルールの作り方はこちらで解説しています。
人間起因の脅威も上位に
内部不正や不注意による情報漏洩など、技術ではなく「人」に起因する脅威も毎年上位に入っています。社員が疲弊している職場ほどミスも魔が差すリスクも高まる——セキュリティ対策は実は働き方の改善とも繋がっています。
中小企業が今日からやる3つのこと
- OS・ソフトの自動更新をオンにする(無料・5分)
- パスワードの使い回しをやめ、二要素認証を設定する(無料・主要サービスから順に)
- 切り離されたバックアップを1系統作る(月数百円〜)
いきなり100点を目指す必要はありません。この3つで、ランキング上位の脅威への基礎的な備えができます。
まとめ
2026年の脅威は「ランサム」「サプライチェーン」、そして新顔の「AIリスク」。手口を知り、基本を固めるだけで被害の大半は防げます。
「このメール開いていい?」「うちの設定、大丈夫?」——そんな小さな不安を投げられる相談窓口として、僕たちアントロワをお使いください。ランキングを見て不安になったら、それが対策を始める合図です。
※セキュリティ対策の全体像は中小企業のセキュリティ対策 完全ガイドにまとめています。