
属人化の解消は、①業務の棚卸し ②手順の見える化 ③ツールへの置き換え ④引き継ぎ ⑤定期見直し——の5ステップで進めます。
「経理から備品の発注、お客様への定型メールまで、細かいことを全部わかってくれている優秀なスタッフさん」。その人が急に1ヶ月入院したら、御社の業務は回るでしょうか? この記事では、手遅れになる前の具体的な進め方を解説します。
属人化のよくある症状
- 「このエクセルのマクロ、〇〇さんしか直せない」
- 「月末の請求書の締め方が、〇〇さんの頭の中にしかない」
- 「イレギュラーな顧客対応は、〇〇さんの勘に頼っている」
1つでも当てはまれば、業務がブラックボックス化しています。担当者が優秀であればあるほど「その人しか知らない業務」は増え続けます。
解消の5ステップ
ステップ1:業務の棚卸し(最初の1週間でやること)
その人がやっている業務を、本人に1週間メモしてもらいます。「朝イチのメールチェック」「週次の発注」など粒度は粗くてOK。名もなき雑務を全部リストに出すのが目的です。
ステップ2:手順の見える化
リストの中で「頻度が高い×その人しかできない」業務から、手順を記録します。おすすめは文章より画面録画。作業を録画しながら声で説明してもらうだけで、最強の引き継ぎ資料になります。
ステップ3:ツールへの置き換え
手順が見えると「これは人間がやらなくていい」という作業が必ず見つかります。定型メールの送信、転記、集計——誰がボタンを押しても同じ結果になる仕組みに置き換えます。
ステップ4:引き継ぎ(もう1人できる人を作る)
残った「人間がやる業務」は、月1回でいいので別のスタッフに実際にやってもらいます。資料を渡すだけの引き継ぎは、本番で必ず詰まります。
ステップ5:定期見直し
業務は変わり続けるので、半年に1回、棚卸しリストを更新します。15分の打ち合わせで十分です。
「辞めると言われてから」では絶対に間に合わない
退職の申し出から実際の退職までは通常1〜2ヶ月。長年の「暗黙の了解」や「独自の手順」は、数週間の引き継ぎノートでは伝えきれません。合言葉は「辞めちゃう前にシステム化」です。人間の「記憶」からITの「システム」へ、元気なうちに移し替えましょう。
よくある質問
本人が忙しくて棚卸しの時間が取れません
1日5分のメモからで大丈夫です。それも難しければ、外部がヒアリングで代行する方法もあります(僕たちがよくやるパターンです)。
どこまでシステム化すべきですか?
全部ではありません。判断が必要な仕事は人に残し、「手順が決まっている仕事」だけをシステムに移します。目安は棚卸しリストの3〜5割です。
まとめ
属人化の解消は「棚卸し→見える化→置き換え→引き継ぎ→見直し」の5ステップ。最初の一歩は、優秀なあの人に1週間メモを付けてもらうことです。
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