もしスマホから身に覚えのないSMSが送信されていたら、まずやることは「機内モードにして通信を断つ」ことです。そのうえで、①不審アプリの削除 ②各種パスワードの変更 ③携帯会社への相談 ④直らなければ初期化——の順で対処します。
今、個人のスマホが乗っ取られて詐欺SMSの「発信機」にされる被害が増えています。怖いのは、自分が被害者なのに、詐欺SMSの送り主=加害者側の立場になってしまうこと。実際に、乗っ取られたスマホから国税庁を装う詐欺SMSが大量送信され、見知らぬ人から問い合わせが殺到したという事例も報道されています。

なぜ自分のスマホが「詐欺の発信機」になるのか
入口の多くは、宅配業者や銀行を装ったSMS(スミッシング)です。リンクを開いて「アプリの更新」などと称する不正アプリを入れてしまうと、スマホが遠隔操作され、あなたの電話番号から次の標的へ詐欺SMSがばらまかれます。フィッシング対策協議会の2026年版ガイドラインでも、この手口への注意が呼びかけられています。AIの悪用で文面の日本語が自然になり、見抜きにくくなっているのが近年の特徴です。
乗っ取りに気づく4つのサイン
- SMSの送信履歴に覚えのない送信がある(最重要。たまに送信ボックスを見る習慣を)
- 携帯料金のSMS送信料が急に増えた
- 知らない人から「このSMS何ですか?」と連絡が来る
- 電池の減り・発熱が急におかしくなった(裏で送信し続けているため)
今すぐやる対処・5ステップ
- 機内モードにする——通信を断てば、それ以上の送信は止まります
- 心当たりのないアプリを削除する——直近に入れたアプリ、公式ストア以外から入れたアプリが第一容疑者です
- パスワードを変更する——別の安全な端末から、メール・銀行・SNSの順で。乗っ取られたスマホでの変更作業は避けてください
- 携帯会社と警察に相談する——送信料の請求やSMS機能の停止はキャリアに、被害の記録は警察相談専用電話「#9110」に
- 改善しなければ初期化する——不正アプリを確実に排除する最終手段です。日頃のバックアップがここで効きます
予防は「基本の徹底」に尽きます
巧妙化しているとはいえ、予防策は昔から変わりません。よく言われることばかりですが、手口が巧妙になった今こそ、注意しすぎるくらいでちょうどいいのです。
- SMS内のURLは開かない(用件は公式アプリ・公式サイトを自分で開いて確認)
- アプリは公式ストア以外から入れない(「提供元不明のアプリ」の許可をオフに)
- OSとアプリの自動更新をオンにする
- スマホにもバックアップを(バックアップ体制の作り方)
会社のスマホ・社用で使う個人スマホなら、この内容をそのまま朝礼で共有してください。セキュリティ対策の最低限5項目や、先日書いたAI音声のなりすまし詐欺対策とあわせて、「スマホ経由の入口」を塞いでおきましょう。
よくある質問
iPhoneなら安全ですか?
不正アプリ型の被害はAndroidに多いものの、iPhoneでもフィッシング(偽サイトへの誘導)被害は同様に起きます。「SMSのURLを開かない」はどちらでも鉄則です。
勝手に送られたSMSの送信料は払うことになりますか?
まずはキャリアに事情を説明して相談してください。被害状況の記録(スクリーンショット)を残しておくと、その後の手続きがスムーズです。
まとめ
スマホ乗っ取りは「気づくのが遅れるほど、加害の規模が広がる」被害です。サインに気づいたら機内モード→アプリ削除→パスワード変更→キャリアと警察へ。そして予防は基本の徹底あるのみ。
「これって乗っ取られてる…?」という不安な状況ほど、一人で判断しないでください。僕たちアントロワは、そんな「ITの救急相談」もお受けしています。スクリーンショットを持って、まずはご連絡を。
※セキュリティ対策の全体像は中小企業のセキュリティ対策 完全ガイドにまとめています。