業務のマニュアル化は、①作業を録画する ②スクショに手順を書き込む ③チェックリスト化する ④実際に他の人にやってもらう——の4ステップで進めます。ポイントは、文章で書き起こすのは最後でいいということ。まず録画から始めてください。
「暗黙知」を放置すると何が起きるか
「このエクセルの集計はベテランのAさんにしか分からない」「顧客トラブルの対応履歴はBさんの頭の中にしかない」——ルール化されず、個人の経験や勘にだけある知識を「暗黙知」と呼びます。放置すると3つの問題が起きます。
- リスクの増大——その人が急に休んだ・退職した瞬間に現場がパニックになる
- 教育のボトルネック——教えられる人が限られ、新人の戦力化に時間がかかる
- ブラックボックス化——社長自身が現場で何が起きているか把握できなくなる
マニュアル化の4ステップ
ステップ1:作業を録画する(最重要・最も簡単)
本人がいつも通り作業する様子を、画面録画(PCの標準機能で可能)やスマホ動画で撮り、口頭で説明してもらいます。分厚いマニュアルを書くより、10分の動画1本の方が正確で速い。ここまでで暗黙知の8割は「取り出せる状態」になります。
ステップ2:スクショに手順を書き込む
頻度の高い業務だけ、動画から要点のスクリーンショットを抜き出し、矢印と一言を書き込んだ簡易手順書にします。
ステップ3:チェックリスト化する
「月末請求の7項目」のように、抜け漏れが怖い業務はチェックリストに。手順の詳細は動画に任せ、リストは「順番と抜け防止」だけに絞るのがコツです。
ステップ4:他の人に実際にやってもらう
マニュアルを見ながら別の人が実演して、詰まった箇所がマニュアルの穴です。ここまでやって初めて「誰でもできる」になります。
「マニュアル化」と「システム化」の使い分け
気合いで分厚いマニュアルを作っても、日々の業務に追われて更新されず、結局誰も見なくなる——あるあるですよね。実は業務には2種類あります。
- 判断が必要な業務(顧客対応・イレギュラー処理)→ マニュアル化して人に引き継ぐ
- 手順が完全に決まっている業務(集計・転記・定型発行)→ マニュアルより「誰が操作しても同じ結果が出るシステム」に置き換える方が確実
複雑なエクセル集計は自動化ツールへ、顧客対応履歴はCRMでの共有へ。属人化対策の全体像は属人化の解消方法5ステップにまとめています。

よくある質問
本人が「見て盗め」タイプで協力してくれません
「マニュアルを書いてください」ではなく「いつも通りやるところを録画させてください」とお願いしてみてください。書く負担ゼロなら協力を得やすく、話しながらの作業には本人も気づいていないコツが自然に出てきます。
まとめ
マニュアル化は「録画→スクショ→チェックリスト→実演」の4ステップ。今週、一番属人化が怖い業務の録画から始めてください。
「どの業務をマニュアルに残し、どれをシステムに置き換えるべきか」の仕分けは、僕たちアントロワがヒアリングからお手伝いします。会社を次のステージに進める「誰でもできる仕組み」を、一緒に作りましょう。